夫(妻)の不倫、自分が裏切られていたことに対する怒りをどのようにぶつければ良いのか。身に覚えのあることとはいえ、突然何百万円も請求されて一体どうしたらいいのか。
不倫・不貞慰謝料問題というのは、「そのようなトラブルになっていることを他人には絶対知られたくない」という典型であって、それだけに当事者のストレスは非常に大きくなります。このコラムを読んで頂いている方の中にも、精神的にかなり辛い日々を過ごされている方もいらっしゃるかと思います。
当事務所では、不倫・不貞慰謝料を請求したい方、あるいは請求されて困っているという方から数多くのご相談を頂いておりますが、弁護士に相談するにあたってどのようなことをまとめておくとよいか、このコラムでまとめてみました。弁護士の視点から申し上げますと、この点が相談時に分かっていると見通しを立てやすいというポイントがいくつかあるのです。
 

不倫/不貞慰謝料請求をしたい側

不貞の証拠はどんなものがありますか?

探偵の写真まではなくても、メール、LINEなども証拠となり得ます。
また、当氏者が不貞を認めた事実を証明できるものがあれば、それも証拠となり得ます。

請求をしたい相手の名前・連絡先は判明していますか?

請求相手は、あなたの配偶者/その不貞相手/その両方、のどれかになります。
不貞相手の名前も連絡先も一切分からないとか、配偶者が住民票も移さず蒸発してしまったような場合には、請求することは困難です。

あなたは離婚することになりますか?

不倫/不貞行為が原因となって離婚することになった場合、精神的損害が大きくなるため、認められる慰謝料額も大きくなります。
逆に離婚も別居もしない場合は、離婚・別居に至った場合に比べて、精神的損害が小さいと判断され、慰謝料額が低額になる可能性があります。もっとも,その場合でも、相手方に慰謝料を請求しつつ「今後は夫(妻)と会わない」などと約束させることを目指して交渉していくこともありえます。

請求相手に支払い能力はありそうですか?

不貞相手に請求をする場合、相手の支払い能力(資力)も考慮する必要があります。たとえば、相手が会社員なのか専業主婦なのか等々によって、最終的な回収可能性が異なることがあるからです。 
相手が会社員であり、勤務先を把握している場合は、給料を差し押さえて慰謝料を回収することができる場合もあります。仮に資力がない人に対して300万円を支払えという判決をもらったところで、回収は困難であることが多いので、事件の見通しを立てる際には、相手方の資力についても可能であれば把握しておきたいポイントです。

不倫/不貞慰謝料請求をされている側

誰からいくら請求されていますか?

相手方本人が請求するパターンもありますが、特に相手が依頼した弁護士が請求している場合は、相手方は、わざわざ弁護士費用を支払って請求していると考えられますので、相手方がそれなりの証拠を確保している可能性が高いと言えます。

話し合いの段階ですか?訴訟提起された段階ですか?

本人から電話や口頭で慰謝料を請求された段階なのか、弁護士が内容証明や書面が送付された段階なのか、裁判所から訴状が届いた段階なのか、ということです。内容証明を放置すると、訴訟提起される可能性が高くなります。

不貞は事実ですか?証拠は握られていそうですか?

不貞行為が存在しなかったとしても、客観的に不貞行為の存在が疑われるような証拠を確保されていることもあります(例えば、メールの文面をみると肉体関係があったとしか思えないが、実はそのようなやり取りをするのを楽しんでいただけというような場合です)。そのような場合は、訴訟提起される可能性もあるので、裁判結果も予測しながら対応していく必要があります。
また、仮に不貞行為が事実だとしても、全く証拠を握られていないようであれば、請求する側が裁判で不貞行為を証明することができない状況となります。

相手方は離婚になりそうですか?

裁判となった場合、不貞行為による慰謝料の金額は、請求者が不貞行為によって別居や離婚に至ったかどうかによって影響を受けます。請求者が別居や離婚に至った場合は、被った損害が大きいと判断され、慰謝料も高く認定される可能性があります。
したがって、請求者側の夫婦の動向がわかるのであれば、把握しておくほうが見通しを立てやすいということになります。

まとめ

ご相談いただく際に、上に挙げた事情をお知らせいただけると、弁護士側も、おおよその見通しを立てやすくなり、実のあるアドバイスを差し上げることが可能となります。とはいえ、当事者の社会的立場など家庭問題など、ここに挙げられていない事情が影響する場合もあります。また、話し合いで解決できず裁判での解決となると、最終的な慰謝料金額は裁判官の考えや個性の影響を受けることもあります。
したがって、予め明確な見通しをたてるのは意外と難しいのですが、不貞慰謝料問題の取り扱い経験が多い弁護士は、経験から多様な事態を想定しながら見通しをたてて事件を進めることが可能です。 
当事務所では不貞慰謝料問題を多く取り扱ってきておりますので、まずはご相談ください。

なお、慰謝料を請求したい側について、あるいは請求されている側についての一般的知識・解説をまとめていますので、それぞれのリンク先もご参照ください。