解決事例
マッチングアプリの属性偽称で500万円請求?守秘義務を拒む相手方に債務不存在確認訴訟で対抗し、80万円で解決した事例
70代以上
- 貞操権侵害
相談前
相談者のAさん(既婚男性)は、マッチングアプリを利用する際、実際とは異なる年齢で「独身」と登録していました。アプリを通じて女性Bさん(相手方)と知り合い、交流が始まりました。会ったことはあるものの両者の間に性交渉はなく、相手方と交際しているという認識もAさんにはありませんでした。ところがその後、事実を知った相手方は「騙された」として、500万円という極めて高額な慰謝料を要求してきました。
Aさんは、自らの非(アプリでの偽称)については深く反省していましたが、自らで対応することに限界を感じて、日常生活を守り紛争を抜本的に解決するために当事務所に相談されました。
相談後
弁護士は受任直後、相手方に対し、Aさんへの直接接触を厳禁する通知を送付しました。相手方の請求には法的根拠が乏しいことを指摘しつつも、Aさんの早期解決を望む意向を踏まえ、一定の金銭を支払う形での示談を提案し、交渉を進めました。
しかし交渉の過程で、相手方は「金額を減額するなら、守秘義務(口外禁止義務)は負わない」といった旨の主張を展開。当事務所は、これではいくら減額のうえ示談してもAさんの平穏が脅かされるリスクが残ると判断し、裁判所で明確に解決を図るべく、戦略的に「債務不存在確認訴訟」を提起しました。
裁判官を介した和解交渉の結果、最終的には以下の条件を柱とした裁判上の和解が成立しました。
・Aさんが解決金として80万円を支払うこと
・本件の内容を第三者に口外しないこと(口外禁止、守秘義務)
・双方が互いに接触しないこと(接触禁止)
これにより、Aさんは相手方とのトラブルを完全に断ち切り、将来的なリスクを法的に封じ込めた状態で、平穏な日常生活を取り戻すことができました。
弁護士からのコメント
昨今のマッチングアプリを通じたトラブルでは、プロフィール上の偽称(既婚を隠す、年齢を偽る等)がきっかけで、相手方から執拗な揺さぶりを受けるケースが見受けられます。確かに偽称自体は褒められたことではありませんが、それが理由で慰謝料支払義務が発生するかどうかは法的に慎重な検討が必要ですし、仮に発生するとしても、請求額が妥当かどうかはまた別の話です。
ケースにもよりますが、「債務不存在確認訴訟」を提起することは、以下の2つの方向性から非常に有効な手段となることがあります。
1. 裁判上の和解の中で「口外禁止」や「接触禁止」を約束させる
裁判所で約束させることで、相手方が遵守する可能性も極めて高くなります(裁判所の作成する和解調書に約束内容が記載されます)。例えば「相手方に守秘義務を確実に守らせたい」という点を重視するケースでは、この和解による解決が適しています。
2. 裁判所の判断(判決)を取得する
「この事実経過で慰謝料が発生するはずがない」という法的正当性を重視するケースや、相手方が約束を守るか疑わしいようなケースでは、和解に応じず判決を得ることで、裁判所の公的な判断を確定させることができます。
公平な裁判所での手続きとなるため、どちらの道を選んだとしても、相手方にも相応の納得感が生じやすくなります。また、最終解決の内容が明確となるため、将来のリスクを完全に封じ込めることが可能になります。
もし同様のトラブルで対応に苦慮されている方がいれば、一人で抱え込まずに、まずは弁護士にご相談ください。
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