このコラムの監修者

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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
慰謝料コラム
目次
「不倫がバレて住所を教えろと言われています。教えないといけませんか?」
結論から言うと、相手方に住所を教える義務はありません。
しかし、住所を教えずにいればそれで済む、とは限りません。住所を教えるのも教えないのも、メリット・デメリットの両方があります。
もしあなたが弁護士に依頼すれば、相手方に住所を教えることなく解決できることもあります。
以下、細かく見ていきましょう。
不倫を知った相手方(=あなたの交際相手の配偶者)から住所を聞かれることは、しばしばあります。
相手方が住所を知りたがる理由は、不倫慰謝料を払わないまま雲隠れされることを防ぎたいからです。
もっと具体的にいえば、内容証明や訴状をあなたにきちんと送り届けられるように郵送先を押さえておきたい、ということです。
不倫の事実などを同居家族に知られる可能性は低くなります。
また、相手方は、あなたの住所が分からないため、不倫慰謝料請求を続けていくことが事実上できなくなるかもしれません。
(備考)あなたが教えなければ住所がバレることはない、とは言い切れません。相手方が知っている情報(ex.あなたの携帯電話番号)をもとに、弁護士会照会によって住所を突き止めてくるなどの可能性もあります。
(備考2)相手方としては、あなたの住所が分からなくても就業場所(職場)が分かれば、訴訟を提起することも可能です。
住所不明を理由に職場に書類を送られてしまい、不倫の事実などを職場に知られる可能性があります。
また、住所を教えてもらえなかった相手方が憤激して、職場に直接怒鳴り込んできて一悶着起きるといった可能性も、なくはありません(可能性としてはあまり高くないのかもしれませんが)。
(備考3)「あなたと交際相手が同僚で、相手方もそのことを知っている」というような場合に問題となります。
住所を教える場合のメリット・デメリットは、教えない場合の逆になります。
すなわち、住所を教えれば、書類が届くことで職場に知られたり迷惑を掛けたりする可能性は相対的に低くなるでしょうが、他方で、同居家族に知られたり住所に押しかけられたりする可能性が出てきてしまいます。
なお、住所を正直に教えたことで相手方が誠意を感じてくれるかというと、そういう期待は持たないほうが無難かとは思われます。
(備考4)逆に、住所を教えないことで相手方が「誠意を感じられない」と考える可能性は、警戒しておく必要があるでしょう。
相手方から住所を教えろと言われた時点で弁護士に依頼すれば、以後あなたに代わって弁護士が交渉窓口になります。
相手方からみれば、たとえば内容証明なり書面を送るにも、あなたではなく弁護士に送ればそれで目的を達することができます。その後、弁護士と相手方との交渉を経て、示談締結に至る可能性もあります。
また逆に、弁護士を入れたことで相手方からの連絡が止まってしまい、不倫慰謝料請求が事実上保留のまま長期間過ぎるという形での「解決」になるかもしれません。
(備考5)すっきりしない形ではありますが、そのままなら相手方の慰謝料請求権はいずれ時効になるので、あなたにとっては悪い話ではありません。
相手方が弁護士を入れてきて、示談交渉がまとまらず訴訟になることがあります。
(備考6)相手方との交渉が暗礁に乗り上げた状態で相手方が弁護士を入れてきた場合でも、一度は弁護士同士で交渉を試みることが多いと思われます。
相手方が訴訟を提起する場合、裁判所から送られる訴状の送り先は、基本的にはあなたの住所、不明ならあなたの勤務先となります(民事訴訟法に規定があります)。
「訴状の送り先も(自分が依頼している)弁護士のほうにしてほしいのですが…」
そういう希望をいただくことがあります。
法律上の原則としては自宅等が送達先ですので、その希望が通るとは限りません(相手方にもそのメリットがあれば、弁護士の方に送達先を指定してくれるでしょうが)。
(備考7)訴状が手元に届いた後、依頼している弁護士が訴訟委任状を裁判所に提出すれば、その後の書類は弁護士のほうに届きます。
(備考8)もっとも実務上、「裁判所が訴状等の内容を見て、任意交渉段階の代理人弁護士に連絡してきて、訴訟についての受任意思の有無を確かる→有るなら訴状等を事務所に送達する」ということは、しばしばありました。
弁護士に依頼したからといって、一切の窓口を弁護士にしたままで解決できるとは限らないという点には、注意が必要です。
この点補足しておくと、相手方が訴訟提起に踏み切るかどうかは、相手方とあなたの言い分(≒金額)の開き具合にも左右されます。
金額の開きがさほどでなければ、双方が歩み寄って示談で早期解決という方向になりやすい傾向にあります。しかし開きが大きければ、相手方が訴訟提起してくる可能性が相対的に高くなります。言い換えれば、訴訟提起を回避したいなら、提示金額の上積みを強いられることもあります。
(備考9)違う言い方をすれば、「相手方は、訴訟を提起するリスクをさほどでないと思っているので、示談交渉でなかなか減額に応じてこない」ということです。
不倫がバレて、住所を教えろと言われることはしばしばあります。
住所を自分が教えなければそれで済む、とは限りません。相手方はあなたの職場に連絡してくるかもしれませんし、弁護士会照会などを通じて住所を調べるかもしれません。
住所を教えるべきかは、メリット・デメリットを天秤に掛けて判断するしかありません。
弁護士に依頼すれば、以後弁護士が窓口となるため、住所を教えずに解決できる可能性はありえます。
訴状送達先は原則として自宅等ですが、弁護士(法律事務所)に送達されることもあります。
そのため、依頼を検討する価値はあるでしょう。
このコラムの監修者

秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
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