不倫問題の示談書・合意書・誓約書などの役割を弁護士が解説 | 慰謝料請求に強い弁護士

  • 0358354050受付時間 平日9:00~20:00
  • お問い合わせ
新型コロナウイルス対策「オンライン面談・電話相談 実施中」

慰謝料コラム

不倫問題の示談書・合意書・誓約書などの役割を弁護士が解説

不倫問題を当事者間で解決する際に、双方の一致点などを記した書面をやり取りすることがあります。

※当事者:不倫をした人(加害者)と、配偶者に浮気された人(被害者)のことです。

そのような書面で用いられるタイトル・表題としては、示談書、合意書、和解書、覚書、誓約書、念書、といったものが多いかと思われます。

タイトル・表題が何かにこだわるのではなく、「書面の内容は何か、どういう役割・意味があるのか」という実質面をきちんと理解しておくことが重要です。

不倫トラブル解決にあたっての書面の役割とは

不倫問題を巡る双方の一致点というのは、当事者間で何らかの約束をした、事実や認識の確認をした、といったようなことです。

たとえば、約束でいうと「慰謝料●円を払います」「もう二度と関係を持ちません」といったものがありますし、事実や認識の確認でいうと「不貞期間は令和7年1月から4月まででした」「既婚者だと最初から知っていました」といったものが典型です。

 

これらを書面の形にしておくことで、内容を明確にしておき、約束を守らせたり誤解や言い逃れを防いだりすることに役立ちます。

示談書、合意書、和解書、覚書

書面の内容として、当事者双方の約束等が含まれる場合があります。

この場合、示談書、合意書、和解書、覚書といったタイトルを用いることが多く、当事者双方が署名押印して一部ずつ取り交わす形になります。

 

「被害者だけが所持していて、不倫した人は所持していない」というケースもしばしば見られますが、後で内容が分からなくなっては意味がありませんから、双方で持っておくべきものです。

 

清算条項が設けられていない場合もしばしば見られますが、「この書面で最終的に解決する」という趣旨からすれば、それは適切ではありません。

誓約書、念書

書面の内容として、不倫した人が一方的に反省や再発防止などを誓うことがあり、たとえば「申し訳ありませんでした。二度と関係を持たないと誓約します」「慰謝料を支払います」といった内容の書面を被害者に差し入れることがあります。

この場合、誓約書、念書といったタイトルを用いることが多く、不倫した人だけが署名押印する形になります。

 

「不倫した側が一方的に差し入れて被害者が所持しており、不倫した側の手元には何もない」というケースも多いようですが、被害者としても、不倫した人に誓約内容を認識しておいてもらわないと困るのですから、写しを交付するなどの方策をとるべきでしょう。

 

特に不倫した人の立場からいうと、記載されるのはあくまで自分の約束等だけで被害者のものは記載されませんので、「この誓約を果たせば全て終わりだ」という保証がなく(書面になっておらず)、したがって必ずしもきちんとした解決をもたらすものではないという点には、注意が必要です。

書面を作成する際の注意点等

「被害者のほうでインターネット上のテンプレート等を拾ってきてこれらの書面を作成する」という形も多いようですが、テンプレートや被害者の作成したものを鵜呑みにせず、具体的な事情や当事者間の合意内容を丁寧に反映させることが大切です。

 

被害者の立場からいうと、約束させたい内容や認めさせたい内容などに漏れがあったりすると困りますし、書面が意図する内容になっているかどうか、きちんと確認が必要です。

 

不倫した人の立場からいうと、被害者が書面の内容修正や取り交わしに応じてくれない場合も多いうえ、「そもそもその書面を作成しても完全な解決の保証はない」という場合もよくあるため、本来は弁護士に依頼して進めるほうが無難です。

弁護士からのアドバイス:その書面を作るとどうなるのかを慎重に検討

当事者双方で作成する(サインする)書面もあれば、不倫した側だけが作成する書類もあります。

「タイトルは示談書となっているが、不倫した人が一方的に誓ったうえサインしているだけで、実質的には誓約書である」というケースもありますし、その逆のケースもありえますので、記載されている実質的な内容のほうに着目すべきです。

 

被害者としては「その書面で何をしたいのか、何を獲得したいのか」を考えて、その内容に落とし込むことになります。

不倫した人としては「その書面で何をさせられるのか、何を失うのか」を考えて、内容修正を交渉するなどしていくことになります。

 

どちらにせよ、書面を作るのは内容をはっきりさせておくためですから、「それを作ることによって何を明確にできるのか/何が明確にされてしまうのか」逆にいうと「何を明確にできないのか/何を明確にされずにすむのか」ということを、事前に慎重に検討しておく必要があります。

 

参照:不倫慰謝料の示談書(請求側・される側双方の視点から)

 

参照:不倫の誓約書を守らなかった場合どうなる?後悔しないためのトラブル解決ガイド

このコラムの監修者

  • 橋本 俊之
  • 秋葉原よすが法律事務所

    橋本 俊之弁護士東京弁護士会

    法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。

その他のコラム

  • その他

貞操権侵害の慰謝料とは?相場と対処方法についての知識を解説

貞操権侵害の慰謝料と相場は? 貞操権とは、一言でいうと「性的関係を持つか持たないかを決める権利」「性的なことがらについての自己決定権」です。 (民法で定義があるわけではありません)   貞操権侵害で慰謝料が認められるのは、「既婚者なのに独身だと騙されて肉体関係を持ち、結婚前提で交際していた」という場合が典型です。   貞操権侵害の慰謝料の・・・

詳しく見る
  • その他

浮気・不倫・不貞…同じじゃない?弁護士が解説する3つの意味と違い(用語集)

パートナーの裏切りを表す言葉として、「浮気」「不倫」「不貞」という用語が使われます。 これらは一見同じように思えるかもしれませんが、それぞれの意味する内容やニュアンスは異なります。   民法には「不貞な行為」という表現が出てきます(770条)。 しかしそれが具体的に何なのかは、民法には規定がありません。 浮気、不倫についても、民法上の定めはありませ・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求された

不倫がバレて住所を教えろと言われたら?

はじめに 「不倫がバレて住所を教えろと言われています。教えないといけませんか?」 結論から言うと、相手方に住所を教える義務はありません。 しかし、住所を教えずにいればそれで済む、とは限りません。住所を教えるのも教えないのも、メリット・デメリットの両方があります。 もしあなたが弁護士に依頼すれば、相手方に住所を教えることなく解決できることもあります。 以下、細・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求したい

別居後に堂々不貞する夫。不倫相手に慰謝料請求するときは?

別居後の不倫慰謝料請求(はじめに) 「別居して冷却期間を置いているつもりだったが、いつの間にか夫が他の女性と堂々と交際していることが発覚した」といったケースもあります。 まだ籍を抜いていないのに、夫は夫婦関係が終わったものとして行動しているわけです。 ※ここでいう別居は、別々で住んでいる状態のことです。いわゆる家庭内別居(同居はしているが会話等がない)とは異・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求された

肉体関係がなければ不倫慰謝料を払う義務はない?

はじめに 「肉体関係はないから、不倫慰謝料(不貞慰謝料)を払う義務もないですよね?」 そのようなご質問を受けることがあります。 確かに、不倫慰謝料を支払わなくてはいけない典型的なケースは肉体関係がある場合です。 しかし、「肉体関係がなければ慰謝料を支払う義務はない」とは限りません。 婚姻関係を破綻に至らせるような接触→慰謝料の可能性 不倫慰謝料請求は、民法の・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求された

「最後までしてない」不倫キスやハグの不貞行為の慰謝料は?弁護士が徹底解説

「最後までしていないけど、不貞行為になる?」「キスやハグだけでも不貞行為になる?」 既婚者と性交渉はしていないけれど、それでも不貞行為として不倫慰謝料の問題になってしまうのか、どこまでなら許されるのか。   この記事では、異性の既婚者と親しくしている人、すなわち不倫慰謝料を請求された人やされるかもと心配な人を対象として、 弁護士が、「最後までしてな・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求された

不倫慰謝料をいくら払える?法律事務所から回答書が届いたら

回答書が同封されていることも 回答書=不倫慰謝料額などの希望を回答する書面 「回答書」というようなタイトルの書面が不倫慰謝料請求の通知書と一緒に同封されていて、法律事務所へ返送するよう求められることもあるようです。 (便宜上、以下では回答書の呼び方で統一します) 「不倫慰謝料をいくらなら払うつもりがあるのか、どういう形で払えるのか(一括、分割)を教えてほしい・・・

詳しく見る
  • その他

不倫の求償権請求をするorされたときには弁護士をつけたほうがいいの?

  はじめに ABが夫婦で、Bの不貞相手がCだとします。 不倫慰謝料をAがCに請求し、その問題は決着がつきました。 その後でCがBに請求するのが、求償権の請求です。 求償権の請求は、不倫慰謝料を最終的にどちらがどれだけ負担するかという問題です。言ってみれば不倫交際の後始末の問題です。 求償権請求の問題については、弁護士をつけずにCB二人が話し合って・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求された

不倫慰謝料請求を取り下げてほしい…

はじめに Cさんは不倫がばれてしまい、不倫慰謝料を払えという連絡が届いてしまいました。 Cさんは、そのことを交際相手Bに相談しました。 するとBから『請求を取り下げてくれるように、妻Aには自分が頼んでみるから気にしなくていい、放っておいて大丈夫』と言われました。 …このような話を耳にすることも、ままあります。 本当にそのまま放っておいても大丈夫なのでしょうか・・・

詳しく見る
  • 不倫慰謝料を請求された

不倫で示談書などを書かされた。内容に納得できない、どうしたら…

はじめに 「不倫の件で示談書(念書、誓約書など。)を相手方(=交際相手の夫・妻)に書かされた、どうしたらいいですか?」 「交際相手に一切接触するなというのは構わない。でも示談金500万円なんて…」 このようなご相談も多く寄せられます。   不倫がバレて相手方から呼び出されると、色々と問い詰められます。 「書くしかない」「とにかく書かないと許してもら・・・

詳しく見る
離婚のご相談 Consultation
03-5835-4050