このコラムの監修者

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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
慰謝料コラム
「最後までしていないけど、不貞行為になる?」「キスやハグだけでも慰謝料を請求される?」
結論から言うと、「最後までしてない」場合でも、慰謝料の支払義務が発生することはあります。
ただし、キスやハグという行為だけで一律に決まるわけではありません。
性交渉があったと認定されるか、認定されなくても行為の態様が社会通念上許容される限度を超えていると評価されるかによって、結論が分かれます。
この記事では、性交渉はしていないのに不倫慰謝料を請求された方や、請求されるかもしれないと心配な方に向けて、弁護士が、実際の裁判例をもとに、どこからが問題になるのか、どのようなものが証拠になるのか、請求されたときにどう対応するのかを解説します。
抱擁やキスを伴う交際について慰謝料の支払が命じられた裁判例もあれば、キスをした事実は認められても請求が退けられた裁判例もあります。
分かれ目はどこにあるのか、実際の判決を見ながら確認していきましょう。
不貞行為とは、配偶者以外の者と性交渉を持つことをいいます。
不倫慰謝料の事件では、不貞行為は性交渉そのもの(性器の結合行為)を指し、その一歩手前の行為、たとえば性的部位への接触などは「類似行為」と呼んで区別するのが一般的です。
ただしこの後で見るように、不貞行為なら慰謝料が発生し、類似行為なら発生しない、というわけではありません。
端的に言えば「最後までしたかどうか」という事実関係の整理として、呼び方を区別しているに過ぎないのです。
裁判例の中には、性交渉があったと推認したうえで、「仮に肉体関係を持っていなかったとしても,……婚姻関係を破綻に至らせる可能性のある異性との交流,接触であれば不貞行為に該当すると解される」と述べたものもあります(東京地裁令和元年5月30日判決)。
結論を左右しない傍論ではありますが、性交渉がなくても「不貞行為に該当する」と表現されることがある、ということです。
いずれにせよ、不倫慰謝料が発生する条件は不法行為(民法709条)が成立することであって、「不貞行為」という名前に当てはまるかどうかではありません。
性交渉があったかどうかに着目した場合、裁判所が出す結論は、次の3つに分かれます。
ここで注意が必要なのは、「実際に性交渉があった」ということと、裁判官が「性交渉があったと認定する」こととは別だ、という点です。
実際には性交渉が一切なくても、露骨なやり取りを多数繰り返していれば、「こういうやり取りは肉体関係がなければしないはずだ」と判断されて①になることは、理屈のうえではありえます。
「キスやハグだけ」「最後までしてない」という方の場合、③に至る可能性も相当ありますが、①や②になる可能性を一概に否定することはできません。
「キスやハグだけ」「食事に行っただけ」ということであれば、不貞行為(性交渉)はありません。
しかし問題はそこではなく、「不法行為が成立して慰謝料を発生させることになるのか」です。
どこまでならセーフなのか、実際の裁判例をもとにして検討してみましょう。
以下では、行為の内容や続いた期間に着目して、3件見ていきます。
なお、裁判例はいずれもその事案・事実関係においての判断です。
事実関係が違えば結論も変わり得ます。
「他の事情がどうであれ、キスなら大丈夫/ハグまでならセーフ」といったように単純に一般化することはできませんので、あくまで参考としてご理解ください。
【抱きしめ・頭を撫でる|請求棄却】東京地裁令和5年12月13日判決
夫(原告)が妻の不貞を疑って自宅に隠しカメラを設置したところ、被告が、リビングのソファーの上で妻を後ろから抱きしめたり、真横に寄り添って頭を撫でたりしている様子が映っていた、探偵会社の調査報告書には2人が腕を組んで仲睦まじく歩く様子も撮影されていた、という事案です。
裁判所は、以下のように判断して請求を退けました(請求330万円→棄却)。
なお、この種の事件では、そもそも「そのような行為があったのか」を相手方が立証できるかどうかが、まず争点になります。
本件では隠しカメラの映像があったため、映像に映っている行為があったことは前提とされています。
【食事とキス・2か月ほど|請求棄却】東京地裁平成27年10月13日判決
妻の勤務先の上司であった被告が、妻を食事に誘い、やがて2人で飲みに行くようになりキスをした、夫(原告)に関係が発覚して会わなくなるまでの期間は2か月ほど、という事案です。
裁判所は、以下のように判断して請求を退けました(請求350万円→棄却)。
【抱擁・キス・1年半近く|50万円】東京地裁平成28年9月16日判決
被告は夫の勤務先の同僚である独身女性で、2人は食事、カラオケやドライブに出かけ、腕を組んだり手をつないだりしていました。妻が探偵に依頼し、300万円程度をかけて繰り返し調査をした、という事案です。
裁判所は、以下のように判断して、50万円の支払を命じました(請求300万円→50万円)。
「キスをしたかどうか」で結論が決まっているわけではない
平成27年判決も平成28年9月16日判決もキスの事案ですが、結論は分かれました。
平成27年判決は、期間も短期間で不貞を疑われるほど交際が進展したことを認める証拠はないとした一方、平成28年9月16日判決は、期間は1年半近く継続し服の上から体を触ったこともあった、と認定しています。
このように裁判所は、いろいろな事情を総合的に検討して結論を導いています。
「キス・ハグだけならセーフ」というような単純明快な線引きはありませんが、社会通念上許される範囲を超えた行動があったか(その典型が不貞行為=性交渉)という視点で判断する傾向にあるものと思われます。
「回数が少なければセーフ」という以前に、「少ないのはそもそも本当?」ということも問題にされます(「キスだけで性交渉無しというのは本当?」というのが問題にされるのと同じです)。
具体例として、2つの裁判例を見てみましょう。
【路上でキス2回・初対面当日|請求棄却】東京地裁平成28年12月28日判決
原告の妻と被告が出会い系サイトで知り合い、初めて会った日の帰り際に路上で抱き合うようにして2回キスをした、以降会うことはなかった、という事案です。
裁判所は、以下のように判断して請求を退けました(請求550万円→棄却)。
【「一度だけキス」が排斥された例|160万円】東京地裁平成25年3月18日判決
被告ら(=原告の元配偶者とその交際相手)は、「一度だけキスをしたが、それ以上の関係にはない」と主張した事案です。
裁判所は以下のように判断し、慰謝料を認めました(請求300万円→160万円)。
平成28年12月28日判決では「2回・数秒程度」という説明どおりに認定されましたが、平成25年判決では「一度だけ」という説明が周辺の証拠と整合せず、退けられました。
「回数が少ない」という主張は、それ自体がそのまま認められるとは限らないのです。
「精神的な繋がりだけでも不法行為に該当して慰謝料が発生することはあるのか」という疑問も出てくるところですが、先に見た裁判例の考え方からすると、これをただちに否定することはできません。
既婚者とのコミュニケーションの内容によっては、2人を離婚させようとしている、婚姻関係を外部から破壊しようとしている、といったように裁判所から評価されることも、考えられなくはないからです。
もっとも、精神的な繋がりは不貞行為(性交渉)そのものには当然該当しませんし、例えば、友人として離婚の相談に乗るようなことがあったとして、裁判所がただちにそれを問題視する可能性は、さほど高くないのではないかと考えられます。
「キスだけで、それ以上の関係にはない」と説明したとします(それが本当かどうかは別として)。
それでも、相手方が「キスだけのはずがない、実際には不貞行為(性交渉)もあったはずだ」と主張してくる可能性はあります。
本当にキスだけだったとしても、相手方が信じてくれるかどうかは全く別問題ですし、「本当だから慰謝料を請求されるわけがない」というわけでもありません。
実際上は、キスだけを理由に慰謝料を請求されているケースよりも、不貞行為もあったはずだという理由で慰謝料を請求されているケースのほうが多い印象です。
それが裁判に持ち込まれると、裁判所はまず不貞行為があったかを検討することになります。
不貞行為があったと認められれば、原則として(不法行為に該当して)慰謝料支払義務が生じることになります。
相手方は、密室での長時間の滞在、宿泊の事実、合鍵の所持、性的な内容をうかがわせるメールやLINEのやり取り、といった事実を積み上げて、不貞行為の存在を証明しようとしてきます。
前述の平成25年3月18日判決で見たとおり、「一度だけキスをした」という説明自体が、メールの内容という周辺証拠と整合しないと判断されれば、性交渉があったと推認されてしまうことがあります。
不貞行為があるとまで証明されないなら、あると認定された事実(キス等)が不法行為に当たるか(慰謝料が認められるべきか)が正面から問題になってきます(キスだけを理由に慰謝料を請求されているケースも同様です)。
つまり、キス等が「社会通念上許容される範囲を超えているか」という、次の問題に移ってくることになります。
ここで問われるのは、キス等の経緯(偶発的なものか、継続的な交際の一場面か)、回数や頻度、続いた期間の長さといった事情になってきます。
ハグについても、キスと同様に考えられます。
すなわち、まず「不貞行為(性交渉)があったか」が争われ、それが認められない場合にハグという行為自体の評価になります。
ハグ自体の評価が分かれた例が、前述の令和5年12月13日判決と平成28年9月16日判決です。
不貞行為の推認とは別に、ハグ等の態様そのものが問題視されることもある、ということです。
「不貞行為(性交渉)さえなければ、キスやハグだけだから大丈夫」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、それは危険な思い込みです。
これまで見てきたとおり、キスやハグの回数やその他の事情が増えるほど、相手方の疑念が深まっていきますし、裁判官も「そこまでの事情があるなら、性交渉もあったのでは」という判断につながりやすくなります。
たとえ「本当にキスだけ」だとしても、その他の事情も含めて総合的に判断される結果、性交渉があったと認定されてしまうことがあるのです。
たとえば、東京地裁令和元年12月18日判決は、請求された側が交際相手の別居先マンションの合鍵を持ち、調査期間中だけで5日間そこで会い、手をつないだりキスをしたりしていた事案で、不貞関係を認定しています。
東京地裁令和3年12月2日判決は、夜遅くに交際相手の自宅に入ったことについては仕事上の必要があったとする説明も不合理ではないとして、それだけでは不貞関係を推認できないとしつつ、恋人つなぎで歩いたこと、自宅に一晩泊まったこと、交際相手が身内にその人との再婚を望む発言をしていたことを併せて、不貞関係を認定しています。
「抱きしめている」「頭を撫でている」といった写真や動画は、それだけで不貞行為(性交渉)が証明されるとは限りませんが、「それしかなければ慰謝料は発生しない」とまで言えるものではありません。
前述の令和5年12月13日判決は、後ろから抱きしめる、頭を撫でるといった行為が動画で明確に残っていても請求を棄却し、他方、前述の平成28年9月16日判決は、抱擁やキスが1年半近く継続していたことが認められた事案で、50万円の支払を命じています。
写真・動画に写っている行為の内容そのもの(肉体関係がなければしないようなことなのか)だけではなく、その行為がどれだけの期間・頻度で繰り返されていたか、といった周辺事情も重要になると考えられます。
ラブホテルは性交渉のための特殊な場所ですので、出入りを撮影した写真や調査報告書(興信所・探偵の報告書)は、性交渉の存在を強く推認させるものです。
自宅等についてはそのような特殊性はないものの、男女2名が密室で長時間滞在した、同室で宿泊したという場合には、性交渉の存在を推認させる一事情となりえます。
「何もなかった」というのがたとえ事実であっても、あなたの側でそれを証明するのは事実上困難でしょうし、その他の事情とあいまって性交渉があったと判断される可能性もありえます(例えば、LINEで深い愛情表現を繰り返していたような場合を想像してみてください)。
交際相手(相手方の配偶者)が相手方に、あなたとの不貞行為を認めていることがしばしばあります。
「交際相手に悪意はないが、あなたの認識とは違っている(どちらかの記憶違い)」とか「実際には別の人との不貞行為なのに、あなたとのことだと説明している(嘘をついている)」といった可能性もありえますし、交際相手が認めているからといってそれが真実だとされるわけではありません。
「相手方から無理やり脅迫されて嘘を認めた」という場合もありうるかもしれません。
最終的には、法廷での尋問を含めて真実を明らかにするほかありません。
性的な内容、裸体の写真といった内容のほか、先ほど例に挙げた愛情表現のようなものもあります。
過度な愛情表現(内容自体が過激)もあれば、頻繁になされており愛情が強いと判断されるような場合もありえます。
「このようなやりとりをしているということは、不貞関係にあるのだろう」と判断される可能性があります。
また前述の平成25年3月18日判決では、「一度だけキスをした」という説明に対し、その後のメールのやり取りの内容が継続的な関係をうかがわせるものであったことから、性交渉があったと推認されています。
メッセージの内容そのものだけでなく、それが自分の説明(「一度だけ」「その程度の関係」など)と整合しているかどうかも問題になります。
実際には性交渉をしていないのに、相手方が「不貞行為があった」と主張している場合、それを否定するのは当然の対応です。
しかし、前述のとおり、不貞行為(性交渉)が認定されなくても、行為の態様によっては慰謝料が認められることがありうるので、否定すれば話が終わるというわけではありません。
不貞行為の有無(事実の争い)と慰謝料支払義務の有無(権利義務の争い)とは、イコールではありません。
任意交渉(裁判になる前の示談交渉)は、真実を明らかにする場ではありません。
双方がそう理解していれば、性交渉の有無について見解の相違があろうとも示談がまとまることはありますが、「不貞行為があった、なかった」で終始して何の解決にもならないことがあります。
相手方から「不貞を認めろ」といった連絡や要求が延々続くこともあります。
「肉体関係は実際ないのだから、その証拠も当然ない。だから裁判にはできないはずだ」と思うかもしれません。
しかし、相手方が訴訟を提起するかどうかは、相手方の持つ証拠の有無・内容だけで決まるわけではありません。
例えば、相手方に弁護士がついていて、あなたにはついていない場合には、訴訟提起自体が圧力として使われることがあります。
また、証拠が乏しいからこそ、法廷での尋問であなたに直接問いただしたい、と相手方が考えることもないとはいえません。
性交渉を認めずに争う場合のメリットとデメリットをまとめると、次のとおりです。
| 内容 | |
|---|---|
| メリット |
|
| デメリット |
|
本当のことを述べて争うこと自体は正当な権利ですので、不貞行為を否認したというただそれだけで、慰謝料が増額されるわけではありません。
ただし、本当は性交渉がなくても裁判所が不貞行為があったと認定することはありえますし、不貞行為が認定されるかどうかにかかわらず、否認や弁解の内容が不合理な場合には、慰謝料の増額事情として考慮されることもあります。
「慰謝料300万円を支払え」という請求内容ははっきりしていても、その言い分や根拠ははっきりしないことがよくあります。
根拠を示さず「不貞関係にある」と決めつけてくる場合もあります。
根拠を知りたいと思うのは当然ですが、確認を試みても確実に判明する保証はありませんし、やり取りの中で余計なことまで口にしてしまうリスクもあります。
裁判になれば、不貞行為を立証しなければならないのは相手方です。
根拠は最終的には相手方が明らかにしなければならないものですから、あなたから無理に確認しようとする必要はありません。
前述のとおり、不貞行為の有無と慰謝料支払義務の有無とはイコールではありません。
「何を認めるのか/何を争うのか」を切り分けることが、方向性を決める出発点になります。
例えば、「性交渉はしていない。キス等は事実としてあった」という場合、キス等の事実は認めたうえで慰謝料の額を争うという方向性があります。
逆に、自分からは認めず、相手方の立証に委ねるという方向性もありえます(相手方に証拠がなく、立証できない場合もありうるためです)。
ただし、事実と異なる否定までしてしまうと、前述のとおり、否認や弁解が不合理だと判断されて、かえって不利になるリスクがあります。
「早く問題を解決したい」というのを優先するなら、性交渉は否定しつつ一定の解決金を支払う、という提案をする選択肢もあります。
「それよりも、慰謝料を払う義務が本当に自分にあるのかを知りたい」ということなら、訴訟で裁判官の判断を得ることになります。
相手方が訴えてこない場合には、こちらから債務不存在確認訴訟(慰謝料の支払義務がないことの確認を求める訴訟)を提起することも考えられます。
これを含め、初動対応やNG行動については、こちらの記事で詳しく解説しています。
前述のとおり、相手方に弁護士がついていてあなたにはついていない場合、訴訟提起が圧力として使われることがあります。では、逆の場合はどうでしょうか。
「最後までしてない」事案では、性交渉を強く推認させるような証拠は、基本的にないはずです(前述したラブホテルへの出入りの写真などがあれば、話は別です)。
そのため、相手方が弁護士から依頼を断られたり、相手方が費用に見合わないと判断したりすることがあります。
そのような状況であなたが弁護士に依頼すると、相手方自身が弁護士を相手に交渉することになりますが、自ら訴訟を提起することは事実上困難なことが多いです。
その結果、相手方が示談に応じる姿勢に転じたり、連絡が途絶えたまま請求が進まなくなったりする(示談にも訴訟にもならずそのままの状態が続く)ことがあります。
もっとも、連絡が途絶えても、請求権そのものが消滅するわけではありません。
消滅時効の期間満了後に、時効を援用して支払いを拒むことになります。
なお、こちらから債務不存在確認訴訟を提起すれば(そのための要件を満たす必要はありますが)、基本的には何がしかの決着がつくことになります。
発生しないとは限りません。
慰謝料が発生するかどうかは、性交渉があったかどうかだけで決まるものではありません。
性交渉があったと認定されなくても、行為の態様が社会通念上許容される限度を逸脱していると評価されれば、慰謝料が認められることがあります。
いずれも事案ごとの個別の判断になります。
発生する可能性はあります。
ただし、キスやハグという行為だけで一律に決まるわけではなく、経緯(偶発的なものか、継続的な交際の一場面か)、回数・頻度、続いた期間、その他の事情が問われます。
後ろから抱きしめて頭を撫でた、初対面の日に路上で2回キスをしただけ、といった事案で請求が棄却された裁判例がある一方、抱擁やキスを伴う交際が長期間続いていたことなどから、慰謝料が認められた裁判例もあります。
内容次第では、発生する可能性があります。
露骨な内容や過剰な愛情表現のやり取りを繰り返していれば、「肉体関係がなければしないはずだ」として、性交渉があったと推認されることがあります。
もっとも、例えば友人として離婚の相談に乗る程度のことを、裁判所がただちに問題視する可能性は高くないと考えられます。
慰謝料の金額は、不貞の結果離婚に至ったかどうか、婚姻期間、不貞行為の期間・回数・頻度などによって大きく変わり、離婚に至った場合のほうが高額になる傾向があります。おおむね50万円〜300万円程度とされることが多いですが、個別の事情によって異なります。
性交渉が認定されなかった事案で50万円の支払が命じられた例もあります。
金額の考え方については、以下で詳しく解説しています。
性交渉も不法行為もないという以外に、例えば次のようなものが考えられます。
特に破綻・「相当の理由」の存在は法的評価を伴うものですので、実際に認められるかどうかは個別の事情次第です。
「最後までしてない」からといって、慰謝料の支払義務がないとは限りません。
裁判所が「性交渉があった」と認定する場合や、行為の態様が社会通念上許容される限度を超えていると評価する場合等には、支払義務が生じることがあります。
「実際に性交渉はない」と知っているのは、あなたと交際相手だけです。
相手方は、手元にある写真、LINEのやり取り、交際相手の説明といった証拠をもとに性交渉があったと主張し、裁判所は、実際に提出された証拠や尋問の内容をもとに、性交渉があったかどうか等を判断することになります。
「最後までしてないのに請求を受けた」というときは、何を認めて何を争うのかを切り分けたうえで、方向性を決めることになります。
弁護士がつくかどうかによって、相手方の出方や話の進み方が変わることもあります。
このような状況で慰謝料を請求されてお悩みの方は、一人で悩まず、弁護士にご相談ください。
修正日:2026.10.17
(監修:弁護士橋本俊之)
このコラムの監修者

秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
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